肝臓の数値が悪いけど、ヘアカラーしても大丈夫?
「肝臓の数値が悪いのですが、ヘアカラーをしても大丈夫でしょうか?」
とLINEからお問い合わせがありました。
自分は医師ではないので、肝臓のことについて専門的な判断はできません。
ですが、これまで実際に担当したお客様の事例や、
自分自身の経験も含めてーー美容師として”伝えるべきこと”はあると思っています。
そして、その中には化学的な根拠も存在します。
今日はそのあたりを、少し掘り下げて書いてみようと思います。
こんにちは♪
南岩国駅すぐの美容室「プレイス」の藤原です。

自分自身がヘアカラーにアレルギーを発症したことをきっかけに
植物で染める自然派ヘアカラー(ヘナ・インディゴ)に力を入れています。
特に40代以降の髪のお悩みに全力対応中!
普段の営業で伝えきれないことをこのブログに綴っています。
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【お客様の事例】
実際にあったお客様のお話です。
その方は開業医さんに定期的に通っておられましたが、
ある日、血液検査の結果を見た先生から「医療センターで詳しく検査を」と勧められました。
詳しく調べてみると、肝臓の数値が異常に悪化していたとのこと。
その後、服用していた薬をすべて中止し、治療を続けた結果、数値は落ち着いたそうです。
ところが──
病院に行く数日前、「白髪が伸びているのが恥ずかしい」と思い、
ご自身でヘアカラーをしてから血液検査を受けたところ、再び肝臓の数値が上昇していました。
先生といろいろ話し合った結果、
「ヘアカラーの影響ではないか」という結論に至り、
その後、ヘナについて相談するためにプレイスへご来店くださいました。
ヘナに変えてからは肝臓の数値が上がる事もなくなり、
それ以来、定期的にヘナをされています。
また、医師からは育毛剤の使用も控えるようにと言われたそうです。
他にも、このようなケースがありました。
眩暈(めまい)が続いて病院へ行ったところ、
「メニエール病」と診断され、
医師から、今すぐにヘアカラーをやめるように。と言われたお客様もおられます。
【自分自身の経験】
僕自身は、20歳を境に白髪が増え始め、
20代後半にはすでに白髪染めをしていました。
30歳の時、いつも通り染めた次の日
耳の後ろから首筋にかけて、酷い痒みが出てしまいました。
それでも我慢して染め続けたのですが、
最終的には皮膚がタダレ、頭皮から汁が流れ出るような状態になりました。
いわゆる、「カラーかぶれ」なのですが
これは、頭皮から化学染料が吸収され、アレルギー反応を起こしてしまうことで発生します。
【頭皮から吸収される⁉】
「カラー剤が頭皮から吸収されるって本当?」
そう思う方もおられるかもしれません。
でも、よく考えてみてください。
アレルギー(カラーかぶれ)を起こすということは、
化学成分が体の内部に入り込み、免疫が反応しているということなんです。
つまり、皮膚を通して体内に侵入している証拠でもあります。
これについては、過去記事で詳しく説明してありますので
是非読んでみて下さい↓↓↓
【こんな論文も見つけました】
2003年8月6日、医学誌「Internal Medicine」第42巻11号(2003年11月号)に掲載されていた論文で、
著者は徳本芳雄(Yoshio Tokumoto)氏を筆頭に、日本の愛媛大学医学部の医師たちが執筆された物です。
Drug-induced hepatitis due to repeated use of hair dye
(ヘアカラーの繰り返し使用による薬剤性肝炎)
重要な部分を抜粋すると
・58歳男性がヘアカラー剤使用後、全身倦怠感や黄疸などの症状とともに肝機能異常(AST, ALT上昇)を繰り返し発症。
・ヘアカラーの使用を中止したことで肝臓の数値が改善。
・ヘアカラー剤によるアレルギー反応(免疫介在性障害)が肝炎の引き金となった可能性。
・肝臓の生検で急性肝炎を示す障害所見が確認。
・薬剤性肝炎の診断であり、染毛剤の長期使用・繰り返し使用による副作用リスクに注意すべきと結論。
つまり、ヘアカラーが体質によっては薬剤性肝炎を起こしうることが、臨床エビデンスとして記されています。
【経皮毒】
経皮毒とは、皮膚を通じて体内に入る有害な化学物質のこと。
日常生活で使う洗剤や化粧品などに含まれる有害物質が皮膚の網目をすり抜けて血液に入り込み、
体の中に蓄積されてしまうーーという考え方です。
もちろん、経皮毒については「科学的根拠がない」という意見もあります。
実際に蓄積されるのかは分かりませんが、経皮吸収そのものは確実に起こることが知られています。
たとえば
・禁煙治療に使われる ニコチンパッチ(経皮吸収薬)
・更年期などで使う ホルモン剤(エストロゲン)の貼り薬
・肩こりや腰痛に貼る 湿布薬(鎮痛消炎剤)
これらはすべて、「皮膚から成分が吸収されて、体内で効果を発揮する」仕組みです
つまり、「皮膚から体内に入る」というのは、医学的にもきちんと認められている事実なんです。
【ヘアカラーと経皮吸収】
経皮吸収が起こることは医学的にも確認されているので、
ヘアカラー剤も例外ではありません。
ヘアカラー剤の化学染料として使われる「PPD(パラフェニレンジアミン)は、分子量がとても小さく(約100g/mol)
真皮に到達できる分子量「500g/mol」の5分の一という小ささなので皮膚から簡単に吸収されてしまいます。
PPDは非常に脂に溶けやすい、いわゆる脂溶性という性質を持っているため、
頭皮に付着すると、皮脂腺や毛穴から体内に吸収されやすいと考えられています。
一度体に入ったこれらの物質は、肝臓や腎臓で分解されにくく、
脂肪組織や脳など脂質の多い器官に蓄積しやすいという特徴があります
また、頭皮は他の部位に比べて血管が豊富で吸収率が高く、繰り返しの使用で徐々に体内に入る可能性が高まります。
【まとめ】
実際にあったお客様のお話や、自分自身の経験について書いてみましたが
ヘアカラーが原因で、めまいや肝臓への影響が出ることは化学的にも認められている事実です。
もちろん全ての人に影響が出るわけではありません
ですが、僕のように”カラーかぶれ”で悩む人が一定数いるのも事実です。
・何が原因でかぶれるのか分からない
・もう二度と白髪を染められないかもしれない
・皮膚科や美容院に相談しても解決策を提案してもらえない
そんな悩みを抱えている方も多くおられます。
20年前、自分自身がカラーかぶれを発症して以来、さまざまな方法を試してきました。
その経験から言えるのは、カラーにかぶれる方が安全に染められるのはヘナとインディゴしかないということです。
少しでも悩んでいる方の力になれたらという想いで、
これからも情報を発信し続けていこうと思います。
1人で悩まず、いつでもお気軽にご相談ください♪
じゃあまた (´・ω・)ノ
Hairmake Place 美容室プレイス
岩国市南岩国1-13-35 ℡ 0827-31-0057





