器用貧乏

 

 


 

 

「器用貧乏」とは

「何でもできるがゆえに一つのことに徹することができず、結局なにも極められない」という意味

何でもこなせるのに大成しない人のことを揶揄したり、器用さを褒められたときにも謙遜として自虐的に使われたりもする。

 

 


 

 

ある程度の年齢になって、やっと気がついたんだけど

昔の僕はまさに器用貧乏だった。

 

 

美容技術の勉強は人一倍努力してきたつもりだけど

なんでも覚えが早くて、なんでもそつなくこなせたりするから「器用だねぇ」っていつも周りの人に褒められてた

 

 

 

20歳という異例の早さで店長を任され

店を変わってもすぐに平均以上の売り上げを上げ、どこの店舗でも役職を任され

いつも自分よりも年上の美容師を部下に持ちながら、平均以上の給料も稼いできた

 

 

美容の技術は昔から本当に好きだから 一生懸命勉強をしてきたんだけど

すぐにある程度の事ができてしまい、どこか心驕りがあったと思う

 

 

 

 

「俺は天才だ!」って本気で思ってた時期もあったからね(苦笑)

 

 

 

 

 

 

 

そんな僕が12年前に念願の自分の店舗をオープンするんだけど

「すぐに売り上げは上がるはず!」

って思っていたから一度も働いた事のない岩国で たいした宣伝もせずにオープン当日を迎える

 

 

 

 

そしてオープン初日にお客様が 誰一人来ないという現実

今思えば、僕の美容人生で初めての挫折だった …

 

 

 

 

だけどその出来事が今までの美容師人生を見返す良い機会になった

 

 

 

 

お店の宣伝をするに当たって自分の得意な物や売りってなんなんだろう?

って考えたときに当時の僕が思いついた事は

 

「再現性の高いカット技術」

「髪質や骨格を計算して作るカット技術」

 

こんな物しか出てこなかった

美容院でありがちな売り文句なんだけど

 

カットって美容師なら誰でも毎日してるし数も一番こなしてる技術だから

再現性とか似合わせとか漠然とした言葉を組み合わせたカットが得意。ってほとんどの美容師が言うんですよね

言い換えれば、特出したものを持ってないって事

 

 

 

当時すでに17年も美容師をしてたのに

いざ自分の売り文句を考えるとこれといった物が出てこない

よく考えたら俺って本当に得意な物がないんじゃないの?

 

 

 

 

 

 

 

悩んだ僕は

美容技術の中で一番苦手な物を極めよう

と考えて、思い浮かんだのがストレートパーマ(縮毛矯正)だった

 

 

 

当時は丸みのあるストパー(矯正)なんて出来なかったので

ストパーかけたら不自然になって、せっかく綺麗にカットしても台無しになる

そんな理由から大嫌いな技術だった

 

 

 

 

だけど、嫌いなのはただ単に逃げてるからなんじゃないだろうか?

もしかしたら不自然にならない方法があるんじゃないだろうか?

と思った僕は大げさではなく一大決心をした

 

 

 

よし!誰にもできないような自然なストレートパーマ(縮毛矯正)を極めよう!

 

 

 

 

それから毎日毎日時間さえあれば人形の毛にストパーをかけ続け

定休日はモデルさんを探しては毎週毎週ストパーをかけ続けた

毛髪科学の本も読み漁り、仕事中も定休日も寝ても起きてもストレートパーマの事ばかり考えてた

 

 

 

ここまで一つの技術に没頭したのは美容人生で初めてだった

 

 

 

 

 

 

それが12年前の話

 

 

 

 

今では多いときは一日に何人もの方にストレートパーマをかけるようになった

すくない時は数ヶ月に一人程度だったからすごい差でしょ?

 

 

こだわりすぎて考え方は不器用になったけど

特化する為には不器用さも必要だと思ってるんで問題ない。と思ってる

 

 

 

 

ストレートパーマの講師を頼まれる事も増えたけど

まだまだ技術が完成だとは思ってないので今は講師をしようとは思わない

プレイスの事で精一杯だし、人の事までできるほど今の僕は器用じゃない

 

 

 

 

 

 

人間って器用すぎると奢る心も出てくるし

少し不器用な位のほうが良いのかもね。

 

 

 

 

 

 

 

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